Useful Guide for Career Changes

転職・求職を成功させるために、プロの視点からアドバイスをご紹介致します。

法律のプロからのアドバイス

求職者

■ 応募に際して

- 応募時、レジュメ提出時、インタビューの時に法的に気をつけなければならない事は何ですか?

求職者にとって覚えておくべき一番重要な事は『うそをつかない事』です。学歴や経歴、資格を偽り、それが発覚した場合には雇い主はすぐに解雇する事が出来ます。
さらに重要な事は、イミグレーションのステイタスも決して偽ってはいけません。偽装書類を使う事は連邦法違反であり、犯罪です。連邦政府が監査に入り、全ての従業員に対して記録をとる事もあります。
大企業の管理職クラスの方々も日本での標準採用方法を知ると、アメリカでは違法である事が多く、驚く事が多いのも事実です。日本の常識のままだと、採用において大問題となるような点がとても多いです。例えば、配偶者の有無、子供が欲しいかどうかの質問は採用にあたり差別にあたります。法的な問題は、面接時に限らず、求人広告を掲載する時や紹介をしてもらう時、採用を決める時にも起こりえます。(書類のやりとりや正式な採用を決めた人でない場合も含みます)

■ 従業員として働くにあたり

- 従業員は実際に従業員ハンドブックを全て読まなければならないのですか?

全ての従業員が読むべきです。従業員としての権利と義務を理解することはとても重要であり、従業員ハンドブックは、あなたが知るべき重要な事柄が含まれています。
例えば、勤務中に携帯電話を使用した場合のあなたの勤務先のポリシーは?病気で仕事に行けない場合は?同僚や顧客の文句をLineや他のソーシャルメディアに書くのは会社のポリシーに反する?などです。
さらに重要なのは、従業員ハンドブックは通常ポリシーに従わない場合の結果を教えてくれるものです。懲戒処分や解雇される間に何回遅刻する事が出来るか?他の同僚がしつこく誘ってくる事をマネージャーにレポートしたらどうなるか? 従業員として、無知であることは良くありません。「クビになるなんて言われてません!」と言っても従業員ハンドブックを読むチャンスがあったのであれば通用しません。きちんとハンドブックを読み、貰えない場合はコピーを頼みましょう。

雇用者

■ 知的財産に関して

- 知的財産の心配の必要性は?

知的財産は無形であり、しかしそのビジネスにおいて最も価値のある場合もあります。知的財産とは、企業秘密、商標、著作権や特許らがそれにあたり、多くのビジネスが企業秘密(顧客リストや公開しない製法、レシピなど)があり、商標(ブランド名など)があります。
制作業やエンターテインメント事業を行なう会社は、例えば映画や音楽、アート、写真、著作などを守るために必然的に商標に注意する事になりますが、技術力や製造業も発明、独自のプロセス、機械、その他特許で保護されるべきものを守るために活用出来ます。
従業員は、知的財産に関する会社の方針を理解しておきましょう。例えば、クリエイティブな業種の場合は制作や開発の前に同意書にサインする場合が多く、その会社に属している間に作った、業務に関わるものは全て会社側の知的財産となります。
もしWeb制作会社の従業員が、便利なコードや商業的価値のある機能を開発したとしても、従業員マニュアルに、「これらの機能は全て会社に帰属します」と明記されている場合が多く、仮に自由時間やオフィスの外で開発したとしても、それは会社の財産となります。
従業員はそれらのポリシーを良く読み、理解しておきましょう。
自社の知的財産を保護することに加えて、その他の知的所有権問題を最小限に抑える必要があります。営業担当が機密顧客リストを前職から許可無しに利用していませんか? あなたの会社は、従業員のパソコンにインストールされたソフトウエアの利用が許可されていますか? あなたのレストランでかけている音楽のライセンスを持っていますか?(ヒント:従業員が合法的に音楽をスマートフォンにダウンロードした、あるいはスピーカーに繋げたという事は関係ありません)
企業側は、弁護士の助けを借りて、このような質問に答え、第三者の知的財産権を侵害しないように注意しましょう。

■ 従業員に関して

- 雇い主は従業員ハンドブックを用意しなければなりませんか?

ほとんどのビジネスにおいて、答えはYesです。従業員ハンドブックは、雇用、福利厚生、および規律と入退社の社内手続きなどの雇用に関する重要な情報を伝えるのに必要となります。 また、差別問題やアットウィル雇用のポリシー、賃金と労働時間に関する法律などの重要な法律上の原則を、示す事が出来ます。
さらに、従業員ハンドブックは、管理者にとっても重要な役割を果たします。
きちんと書かれている場合は、日常的に発生する疑問点を解決してくれる他、連邦法および州法に基づき公正で一貫性のある問題解決へ導きます。
単に従業員ハンドブックを発行すれば良いというものではなく、経営者は全体の従業員ハンドブック全てを熟知した上でその中に含まれる方針と手続きに従っていなければなりません。 そのためには、雇用者側は、少なくとも3つのステップをとらなければなりません。第一に、従業員ハンドブックを立案する際には、弁護士または専門家と綿密な連絡を取り、慎重に作り上げ る必要があります。標準化されたハンドブックを使用すると、各ビジネスの細かい違いを網羅出来ていないために問題に繋がりかねません。
第二に、管理職の方々は従業員ハンドブックに基づいたトレーニングを受け、全てを熟知しておくべきです。最後に、定期的にこのハンドブックを見直し、連邦局や政府の法律(頻繁に変更が行なわれます)、あるいは会社のポリシーに従っているかを確認しましょう。

■ アットウィル雇用

- アットウィル雇用とは何ですか?

雇い主と従業員側の両方がアットウィル雇用について理解をしておく必要があります。多くの場合、カリフォルニアでは、雇い主はいつでも理由無しで解雇する事が出来ます。同じく、従業員もいつでも仕事もしくはそのポジションをやめる事が出来ます。しかし、雇い主は不当な理由、例えば差別等で解雇する事は出来ません。雇い主は「不当な理由で解雇したのでは無い」という事実や証拠に基づいて、証明出来なければなりません。
従業員は「永久雇用」という言葉はカリフォルニアには存在しないと理解しましょう。

■ マネージャーの心得

- マネージャーが気にしておくべき事は?

成功する事業計画をたてるには、会社の利益に関わるリスクや負債を最小限にすることです。従業員からの訴訟の可能性を無くすように努め、会社側が賃金や勤務時間、ハラスメントや差別が無いか、不当解雇が無いか等、常に意識しておきましょう。
法的な課題は業種によって様々で範囲も広く、潜在的なリスクを最小限にするには弁護士に相談しましょう。

MITCHELL JOHN

MITCHELL JOHN | Arai Michell pc

シカゴ大学の法学部で学び、早稲田大学へ留学。国際大手法律事務所のパートナーを勤めた後、2006年にアライミッチェルpcを設立。多岐にわたるビジネス界のクライアントに助言。州、連邦裁判所での訴訟、米国特許商標局、米国労働局、米国移民局における行政上の件について代理、会社設立や様々な契約交渉を提供している。

http://www.araimitchell.com/

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